テディ・ウィルソンになりたい-7【After you’ve gone】ベースあり無し比較(3)

はいこんにちは。愛真さなえです。
『After you’ve gone』Teddy Wilsonの演奏、ベースのあり無しの2パターンでの比較です。
前回のテディ・ウィルソンになりたい-6では、ベース無しバージョンのバッキングについて分析してみました。
今回は、<2>ベースありバージョンのバッキングについての分析。
音源はこちら↓

<2>ベースあり:Teddy Wilson【RUNNIN’ WILD】より
DAVE SHEPHERD (CL)  KENNY BALDOCK (B)  JOHNNY RICHARDSON (Dr)

<2>ベースありバージョンのバッキング

はい、またアナログ。8コーラスもあるので、紙5枚。
「ス」はストライド。8分音符のストライドです。

After you've gone1

After you've gone2

After you've gone3

After you've gone4

After you've gone5

一度、記事を途中まで書いていたのですが、翌日確認の為に再度聴いてみると、前日には聴こえなかった音が聴き取れたため、書き直し。
右手のメロディーを拾うのと、バッキングを拾うのでは、バッキングの方がはるかに難しいー

 

1コーラス目

【A】低音で伸ばす→16音符が4拍目に入っているのは、右手。
これがてっきり左手のバッキングだと思っていました。
ヘッドホンでよーく聴くと、とても小さな音で、左手の低い音でのストライドが聴こえて驚いたー
PCで再生した音だと、ヘッドホンを使わなければ、このストライドは全く聴こえない。
かなり低い音域だし、とても小さい音なので。
この部分と同様に、ヘッドホン無しでは聴こえないストライドがあちこちに。
前回の音源とのいちばん大きな違いはこれです。
右手(低音で伸ばす→16音符が4拍目)も、前回とは違ってメロディーではなくバッキングに聴こえます。

【A’】前半はストライド。
中半は、はっきりいってよく分からない。8分音符でストライドの後打ちのリズムを刻んでいるのは聴こえるんだけど。
よく分からない原因は2つ。
1つ目は、音がベースの音と混ざってよく聴こえないから。
もう一つの原因は、テディウィルソンは私よりかなり手が大きく、私では指が届かない10度(例えばドから上のミ。私が届くのはドからド)を楽々弾ける。
つまり、私が想像できない弾き方をしています。見ないと分からん。
後半はストライド。ベースラインは8分音符ではなく4分音符。
4分音符の方が、ベースラインが際立ちます。

 

2コーラス目(Clソロ)

【A】ストライド。後半2小節でウォーキングベース。
最後の「シ♭ラ♭ソファ」は左手でオクターブ、右手は16分音符で「シ♭シ♭ラ♭ラ♭ソソファファ」。
1コーラス目と同様に「低音で伸ばす→16音符」のフレーズは、右手です。
気合いを入れて聴かないと、これしか聴こえません。私には。

【A’】前半、中半、ストライド。
後半は1コーラス目と同じように、ベースラインが4分音符のストライド。
最後はオクターブでウォーキングベース。

 

3コーラス目(Clソロ)

【A】ストライド。後半は単音でウォーキングベース。

【A’】前半ストライド。「ぶんちゃ」の「ぶん」は、同じ音を続けて弾いている。
中半は別のリズム。画像の上の段は右手、下の段は左手。
後半のストライドは、両手で。左手はオクターブ。
最後の16分音符は、左手オクターブ、右手単音。

 

4コーラス目(Pソロ)

【A】Pソロに入って、ストライドではなくなる(1拍目だけストライド)。
単音または重音(二音)です。

【A’】【A】の部分よりリズミックにはなるけど、同様に単音または重音(10度、6度、オクターブ)。
中半、ストライドっぽく聴こえる箇所がちょっとだけ。

 

5コーラス目(Pソロ)

【A】最初の2小節は、とても軽いストライド。「ぶんちゃ」の「ちゃ」が1音の所も。
後半、右手のメロディーが休符の所で左手のウォーキングベース(オクターブ)は大きく弾いている。

【A’】前半は1音ずつのストライド。
中半以降、単音または重音(10度)、オクターブでの動き。
私が弾くのは不可能な10度になると、頭が途端に「片手では有りえない演奏!」とフリーズするので、訳が分からなくなるー

 

6コーラス目(CLとBの4バース)

「ClとBの4バース」と書きましたが、Clの部分はピアノ、ベース、ドラムも演奏しています。
Bの部分はベースとドラム。

【A】【A’】始まりの2小節ストライド。「ぶん」は基本4分音符。

 

7コーラス目(Cメロ:Cl)

【A】「ぶん」は同じ音が続くタイプのストライド。

【A’】前半、「ぶん」は同じ音が続くタイプのストライド。
中半、後半はリズムを刻んでる。

 

8コーラス目(Clソロ?)

【A】【A’】画像の上の段は右手、下の段は左のリズムを書いています。

 

まとめ

予想外でした。
PCでいつものように聴くと、ストライドが聴こえず、ストライドじゃないんだと思っていました。
全部書き出してみた結果、ベースありの場合でも、実はストライドだらけだったのですが、非常に小さい音です。ヘッドホンじゃないと聴こえない。
ベースより小さい音じゃないかと思うほど小さい音なので、ベースと同じ音を同時に弾いていても、全然ベースのじゃまをしていない。
そっかー 音量も重要なんだー
Pソロの4、5コーラス目以外は、右手もバッキング。Clの合いの手的なメロディーはほとんどない。
それと、驚いたことに、「キラキラ」がゼロ。

「ぶんちゃ」の「ぶん」は同じ音を連続して弾くストライドを途中に入れたり、【A】【A’】の最後にはオクターブでのウォーキングベースを入れるなど、いつものようにぼーっと聴いているのでは気づかなかったことに気づけましたー
最後の8コーラス目では、かっこいいリズム(語彙力なし)を両手でバッキング。
これは練習してまねしようー

ヘッドホンを使うと、聞こえなかった音が聞こえ、1日置くと更に聞こえなかった音が聞こえるという不測の事態。
いやぁー疲れたけど、勉強になりました。
記事にするにあたり、まだ書き方が統一できない・・・